「もっと心に響く演奏を!」「よりカッコよく聞かせたい!」という悩みはどんな楽器奏者にとっても当たり前で、
そのための改善点は、技術を知ってしまえば比較的すぐに改善される点と、そうでない積み重ねによる点があります。
今回は、比較的すぐに改善されそうなポイントを見ていきましょう!
まずはこちら、私の即興演奏をご覧ください。
早い指回しだったり、ビブラートのかけ方だったり、
もちろんそういった積み重ねにより身につく技術もありますが、今回特に注目してほしいのは
0:21からの『表現の山と谷』なのです!
盛り上がる部分は、そうでない部分との「差」から生まれる
以前私が所属(指導)していたアマチュア弦楽オーケストラでは、
指揮者の人が「とにかく強弱の差をつけよう!!もっと!!」とかなり強調していました。
そのオーケストラは、高校や大学から楽器を始めた人がメインで在籍していて
あまり難しい技術的な指導は難しい部分がありました。
そしてこの指導、あながち間違っていません。
ff(フォルテッシモ)は自分が思っている数倍強く、
逆にpp(ピアニッシモ)は自分が思っている数倍弱く。
そうするだけで、なんだかそれっぽく聞こえ始めます。
楽器の初心者~アマチュアの方は、良くも悪くも『すべての音を大事に弾かなきゃ』と考えるので
強弱・表現が平坦になり、結果「すべて同じ」に聞こえてしまうからです。
山というのは、谷(土地が低い場所)があるから山になるんですよね。
高いところと低いところがあって坂が生まれ、尾根が生まれて、山になる。
曲の「盛り上がり」というのも「盛り上がらない部分」があるから存在するのであって、
意図的に「盛り上がらない場所」を作ることで曲が一気にダイナミックになります!!
……要するにプロの奏者は、それの扱いがメチャクチャ上手なんです。
「音」の強弱をつけよう!
具体的に曲をダイナミックにしていく方法を確認しましょう!
まずは先ほども触れたとおり『音量の強弱』をもっと派手にすることです。
特に、「すべての音を大事に弾かなきゃ!」となるとついつい音は大きくなってしまいがちなので
静かな部分をもっともっと静かに、ということを意識してみましょう。
静かな部分というのは「優しいメロディー」「落ち着いたメロディー」などによく合います
もし「pp」などの演奏指示がない場合、自分で考えて「静かな部分」を作らなければなりません。
実際にレッスンでは、1人で考えるのが難しい強弱のつけ方も一緒に考えていきます!
音量の練習をするのにはこちらの練習曲(エチュード)集が最適です!
「表現」の強弱をつけよう!
そしてそこからさらに難しくなりますが、
「表現の豊かさ」にも強弱をつけるとより効果的です!
たとえば、あえてそっけなく弾く部分を作ることによって、
一番感情豊かに盛り上げたい部分を際立たせることができます。
しかしこれは諸刃の剣で、
そっけなく弾くことで「え?雑じゃない?」と思わせてしまうかもしれません。
そこを「表現は抑えつつ、丁寧に演奏する」ように聞かせられると、数段のレベルアップになります。
これはやはり1人では難しいので、適切なレッスンを受けて改善していくことが必要になります。
さいごに
最初に載せた動画でも、私はたくさんの『山と谷』を作っています!
これをいかに操れるかが、プロとアマチュアの違いといっても過言ではありません。
趣味で演奏をしたいという人も、このスキルを覚えておけば
より理想の演奏に近づくことができるはずです!
ぜひ行き詰った時の参考にしてみて下さい!
詳しくはレッスンで一緒に学んでいきましょう!