こんにちは、チェロ奏者のヌビアです。
チェロを始める時に「何の教材から買えばいいの?」「どれを使えばいいの?」という声をよく聞きます。
今回は僕が生徒さんへのレッスンの時、実際に使う教材一覧を公開します。
どれも非常に役立つ、一般的な教材ばかりですので是非学習に役立ててみて下さい。
目次
入門用の教材
・チェロ指導曲集 Vol. 1~3/ 鈴木鎮一
通称「スズキメソード」、チェロの教本としては最もポピュラーです。
チェロの構え方から、難易度順に少しずつレベルアップしていき、曲の数も充実しています。
海外でもポピュラーでよく音楽教育に使われているスズキメソードは、
初心者がチェロを始めるのに最適な教材と言えます。
スズキメソードの教本は第8巻まで存在しますが、4巻以降は別の教本でも代用ができるのと、
この次に紹介する教本たちがより緻密にやるべきことを網羅しているので、3巻までの利用で良いかと思います。
・40 Leichte Etuden Op.70/ LEE
少しマイナーですが、最初の音階練習には
この「40 Leichte Etuden Op.70」がおすすめです。
スズキメソードは「練習曲」の実践形式でスキルを学んでいく教本ですが、
「スキルそのもの」を底上げしてくれるのがこの教本です。
スズキメソードが運動部で言うところの「練習試合」なら、
これは「基礎練習」「筋トレ」「走り込み」にあたります。
初級用の教材
・Exercises for Violoncello/ Dotzauer
ペータース社が発刊している、通称「ドッツァウアー/ ドッツァ」。
かなりポピュラーな練習用教材で、多くのチェリストが通る道です。
100を超える練習曲がまとめられており、
これをクリアできれば、かなりチェロが上達していることでしょう。
後半は中級向けかもしれません、チェロと付き合うならば長い時間をかけて向き合っていく必要がある、
そんな大切な教材です。ちなみに、ドッツァウアーという作曲家を、この教本以外で目にすることはほとんどありません。
関連記事
チェロを独学している、もしくはチェロを部活でやっている……という人のために、チェロを1人で練習するときの絶対押さえておくべきポイントを紹介! ヌビさん レッスンを受けている人にも、練習法として参考になると思うので読んでみてね[…]
中級~中上級用の教材
・Twenty-One Etudes/ Duport
ここから難易度があがってきます、通称「デュポール」。
チェロ奏者が最初につまづくならここ、という人も多いのではないでしょうか。
ワンランクレベルアップを目指したい人、そして音大受験を目指す人なら絶対に避けて通れない道です。
ここを通過できるかで中上級に進めるかが決まってきます。
とはいえ、とてつもなく難しい教材ではありませんので、
ゆっくり向き合っていけば「弾けるようになる喜び」を味わうことができるはず!
・40 Etudes for Solo Cello Op.73/ Popper
音大の授業でも使われるような教材です、通称「ポッパーのエチュード」。
かなり難しい領域に入ってきました。
練習曲とはいえ、名チェロ奏者であったポッパーは、先ほどのドッツァウアーやデュポールとは違い、
演奏用の曲としても「ハンガリアンラプソディー」など今日まで弾き継がれる名曲を数多く書いてきました。
なので練習曲としてももちろんですが、曲としての完成度もとても高く、
演奏会で弾いても「練習曲」とはまずバレません。
つまりは、弾いていて気持ちが良い!!
実践的な練習を、高いレベルで学ぶことができる一冊になっています。
created by Rinker
International Music Co
・Technology of Cello Playing 24 Etudes/ Grutzmacher
通称「グリュッツマッハー」。ここまで来ると相当難しいものになってきます、
上級に限りなく近い中上級です!
先ほどのポッパーとは違い、メロディックではなく「練習用曲」としての真を極めた感じです。
聞いていて皆が心地よいかといわれると分かりません、よって弾く方も苦労します。
音大の授業で使われるような教材ですので、自分の実力を確実にしたい人におすすめです。
確かに難易度は高いですが、それでもポピュラーな教材ではありますので手に取って間違いはないはず。
さいごに
初心者向けの教材は、最初だからこそ丁寧に勉強する必要があり
中級~中上級向けの教材は、難易度として独学が難しい範囲になってきます。
今回紹介した教材と一緒に、
チェロのレッスンの受講も含めてぜひ一度検討してみて下さい。それでは。