皆さんは自分で使うチェロの教本(教科書)はお持ちでしょうか?
部活やサークルだと、曲の中で練習する、ということもあるかもしれませんね。
今回はチェロを演奏するうえで、まだ楽譜を読んだことがないという方のために
正しい音符の読み方の基本を確認していきましょう!
楽譜をなんとなくではなく、正しく理解できると上達も一気に早まります!
楽譜は作者が何を伝えたいか、どう弾いてほしいか、それがすべて書いてあるからです。
楽譜の読み方~基礎編~
楽譜に書かれている表記の意味を正しく理解しましょう
小節
緑色の矢印で示された範囲、小節線と呼ばれる縦線で囲まれた範囲が「小節」です。
小節線に囲まれた1ブロックを「1小節」と数えます
※二重の小節線は「複縦線(ふくじゅうせん)」といい、曲の区切り目などに使われますが
基本的には小節線と同じ、1小節を表す区切りの線なのでそこまで気にしなくてよいです。
①へ音記号
チェロの楽譜で最も一般的に使われるのがこの「へ音記号」です。
そもそも「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」はイタリア語なのですが、
日本語表記にすると「ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・ロ・ハ」となり、その「へ=ファ」の位置を示す記号なのです。
ではどこが「ファ」なのか……?
へ音記号の2つの点「:」で挟まれた上から2番目の線が「ファ」の位置、ということになります。
②臨時記号
上の図では「シャープ(#)」という記号が、「ファ」と「ド」の位置についています。
この「#」のことを「臨時記号」といいます
臨時記号は、指定した楽譜の音程を半音上げたり、半音下げたりする意味を持ちます。
・シャープ(#)→指定された音を半音上げる
・フラット(♭)→指定された音を半音下げる
例えば、「ファ」の位置にシャープがついていれば、楽譜で「ファ」の音が出る時には必ず
すべて半音上げて「ファ#」になる、ということになります。
※たとえば、途中で「ファ」の音を半音上げたくない場合には、
「ナチュラル(♮)」という記号を使います。それがつくとその小節の中だけ臨時記号の効果が解除されます。
例えばこの曲では「ファ」「ド」にシャープがついていますが
2小節目では「ファ」にナチュラルがついているので、その小節の2つのファの音はどちらも半音上がりません。
そしてこのナチュラルの効果は1小節の間のみ持続するので、
3小節目の最初の「ファ」は、通常通りシャープの効果がついて半音上がります。
一方、3小節目では「ド」に一度ナチュラルがついているのでその音は半音上がらず、
次の音ではシャープが付け直されているので半音上がります。
③拍子記号
楽譜に書いてある「4/4」などという表示を、
なんとなく理解しているだけの人も多いのではないでしょうか?
これは「1小節に『4分音符が4つ分』入る長さですよ」という意味です。
簡単に言えば「いち・にー・さん・し、にー・に・さん・し……」と数えるということですね
下の図の1小節目が、4分音符4つ分となっています!
……では、4分音符の具体的な定義とは??
音符の長さ~基礎編~
アマチュアオーケストラなどでたまに見られますが、
音符の長さを正確に数えずに、音源のCDを聞いたままなんとなくでリズムをとる方も多いです。
一度理解してしまえば、音符の長さを考えるのは慣れてきます。
まずは各音符の意味をしっかりと把握しましょう!
「○○分音符」の長さ関係
それぞれの音符の長さ、名称を正しく理解しましょう
左から、4分音符、
複縦線を挟んで全音符、2分音符、8分音符、16分音符です。
全音符は白抜きの丸、そこに縦線が入ると2分音符、黒塗りになって4分音符
縦線に1本横線が入ると8分音符、横線2本になると16分音符……となります!
基準となるのは、2小節目の「全音符」となっており
それの半分、つまり1/2の長さが「2分音符」、それの半分が「4分音符」、それの半分が……
という長さ関係になります。
1/2×1/2=1/4
1/4×1/2=1/8……という風に
分数のかけ算にすると分かりやすいですね!
※ちなみに、数字の代わりに記されているこの「C」という記号は
「4/4」を表しています!
ちなみに、「C」に縦線1本が入ったものは「2/2」を表しています。
2分音符が、1小節に2つ分入るってことですね!!
付点つきの音符
問題はここです、頭がこんがらないように
1つ1つ整理してみていきましょう。
例題です、正しいリズムで歌えるでしょうか?
3小節目で詰まる人がいたのではないでしょうか。
4分音符の横に「・」がついていますね!これを「付点(ふてん)」といいます
付点をなんとなくで読んでしまうと、今後もっと複雑な楽譜を読むときにわからなくなりますので
正しく理解しましょう!
「付点」の定義
付点のついている音の長さを1.5倍にする
先ほどの場合、付点は4分音符についていますから、
この音符は「4分音符に、8分音符1個分を足した長さ」ということになります。
いかがでしたか?今回取り上げたのは『スズキメソッド第1巻』の最初で登場するような
一番基礎の楽譜の読み方です。徐々にでも良いので、しっかり理解しておきましょう!
詳しくはレッスンで一緒に学んでいきましょう!