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【完全解説】チェロで弓をまっすぐ弾くために、必要なすべて~細かい体の使い方から練習法まで~

こんにちは、チェロ奏者のヌビアです。

 

今日はチェロを弾き始めた初心者の方が、必ず陥る悩み……

『弓がまっすぐ弾けない』『きれいな音が出ない』について解説していこうと思います。

 

 

弓がうまく操れない原因、細かい体の使い方、練習法まで

『すべてを』解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。

 

(※万が一ここで解決できない悩みがあれば、お気軽にお問い合わせください。

個別返信はしませんが、この記事にて随時追記します。)

 

原因と改善法

弓がまっすぐ弾けない原因は「間違った体の使い方をしていること」です。

 

これらを改善するためのたった1つのポイントは脱力

右手・手首・ひじ・肩……これらの使い方を正しくすることによって、必ず弓はまっすぐになります。

 

もし弓がまっすぐならなければ、それはあなたの体の使い方が間違っていたり

体に余分な力が入ってしまっていたりするだけです。

 


 

『音がギシギシする』『音がスカッとして重さがない』……

こんな時についつい音を出そうとして””力””を乗せていませんか?

 

 

弓を上手に操るために、力は一切不要です。

僕も「今日はなぜかうまく弾けないな」という時には、まずは深呼吸して力を抜くことから始めます。

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上手に弾くには、まずはどれだけ力を抜けるか。

今回はその中でも特に、まっすぐ弓を保ち、長い音をきれいに弾くための部分に絞った完全解説です。

 

体の使い方

右手

右手で一番重要になってくるのは指の柔軟性です。

 

弓をまっすぐ弾こうとして、手に力が入って固まったり

「これ以上弓を伸ばせない」となったり、親指の付け根が痛くなったりしませんか?

 


 

指に余計な力を入れず、あくまで弓の姿勢を維持するために「添えるもの」として考えると

力を抜きやすくなります。特に「中指」「薬指」は一切力がいりません

 

 

【指のポイント】

・親指

→弓を弦の上に乗せるための力点になります。人差し指・中指とで「グッ」と握りしめてしまうと
親指の付け根に力がかかって、手を痛めます。

・人差し指

→弓を支える支点になります。
大切なのは、親指で押し上げた力を効率的に弦へ乗せていくことです。

・小指

→人差し指と親指だけでは弓が不安定になるので、支点の補助になります。

・中指/薬指

→弓を安定させるためのおまけです。
弓に軽くそえるだけでOK。

 

弦を押さえつけるのではなく、指を柔軟にして弦に体重を乗せて寄りかかるような意識が重要です。

弦への重さの乗せ方について、こちらも参考にしてみて下さい。

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手首

弓の使い方で最も大切なのは、手首の柔軟さです。

ここを克服できるかで、弓の使い方・音の質が大きく変わります。

 

一度自分の演奏を鏡で見てほしいのですが、

あなたの手首は「ガッチガチ」に固まっていませんか?

 


 

 

基本として、手首は弓の位置(根元を弾くのか、先端を弾くのか)で柔軟に変えていく必要があります。

以下で詳しく見てみましょう。

 

【手首のポイント】

・弓の根元を弾くとき

→手首を内側に入れましょう(写真1枚目参照)
この時、「二の腕~ひじ~手首~指」の流れがS字型になります。

 

・弓の先端に向かって伸ばすとき

→手首を外側に伸ばしましょう。
この時、「二の腕~ひじ~手首~指」の流れが一直線になります。

 

ひじ・うで・肩

さらに、肩~ひじのコントロールも重要です。

あなたは弓を動かすときに、写真のように二の腕から動かしていませんか?

 

ぜひ一度鏡で自分のフォームを確認してみて下さい。

間違った姿勢だと、弓が体に向かって引き付けられるように後ろへ後ろへと伸びていきます。

 


 

音を伸ばすとき、弓をまっすぐ伸ばしたいときは、

腕から動かさず、ひじ・手首を柔軟にしていくことが大切です。

 

【ひじ・うで・肩のポイント】

・肩

→弾く前に、深呼吸して肩を落としましょう。
息を吸う時に力が入るので、息を吐きながら弾くのがオススメ。

・うで

→基本的に、うでは動きません。
わきの下に、こぶし1~2個分くらいのスペースを空けて固定です。

・ひじ

ひじから先を動かして弓を動かしましょう。
そして、弓の先端に近づくほど、先ほどの手首の柔軟な使い方にも気を付けましょう。

 

家での練習法

ここまで取り上げたポイントを学習する時、

家でどのように練習すれば一番効率が良いかをまとめます。

 

【家での練習法】

①鏡を見て練習する(※必須)

→自分の姿勢を自分で、リアルタイムで見ることが最も早い成長につながります。
鏡は全身鏡がベストです、体が上から下まで映る鏡を用意しましょう。

②録画する

→映像に記録すると、冷静に自分のフォームを確認できます。
さらに、録画すると自分の「音」も確認できるので、

姿勢が変わると音が変わるということが実感できるはず。

③上手い人の演奏を見る

→上手な人の演奏を観察することは大切です。
ただし、2CELLOSなどではなく、クラシックコンサートの映像がベター。

2CELLOSなどの演奏はパフォーマンス要素が含まれており、
「基本の姿勢ができた人が、それを崩して弾いている」ものだからです。まずは基本に忠実に。

 

 

まとめ

たくさん大切なことを書きました、

分かりやすく整理するために、最後にもう1度まとめます。

 

【弓をまっすぐ弾くために】

・力は一切不要

・指は「親指・人差し指・中指」

・右手首は柔軟に、柔らかく

・ひじから先で動かそう

⇒全身鏡・録画で練習

 

ぜひこれらを参考に練習してみて下さい。

 


 

また、ここまでご覧になってお分かりの方も多いかと思いますが、

弓のコントロールというのは気を付けなければならない点が多く、独学だけでは難しい部分もあります。

 

 

何を隠そう、僕自身も弓の自由自在なコントロールには4~5年かかりましたし、

そういう時に、レッスンで先生から客観的なアドバイスをもらえるというのはとても役立ちます。

 

 

僕の運営するチェロ教室では、東京でのレッスン・出張レッスン・オンラインレッスンを開講しています。

レッスン風景などもご覧いただけますので是非こちらものぞいてみて下さい、それでは。

 

 

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